教室ツーウェイNEXT 6号  

教室ツーウェイNEXT

6号

編集:教室ツーウェイNEXT 編集プロジェクト

 

A5判 並製: 176ページ
定価:1500円+税
ISBN-13:9784-908637605

発行日: 2018/01/31

■全国の書店・ネット書店でご購入いただけます。

Amazon
e-hon 全国書店ネットワーク

道徳の教科書登場で、「考える道徳の討論する授業づくり」構築を提案
今迄との違いは「教科書は使う義務があること」「通知表に評価を記入すること」。
本書ではそのポイントを追究。

道徳の教科化に伴いさまざまな教科書がお目見えしました。各社の一番の特徴は、書き込み欄が、別冊になっているもの、そうでないものに二分でき、この分冊についてある社は、「読みもの教材の影響とは切り離して、身近なリアル問題への対応を分冊の方の学びの記録に残す形にした」とその意図を説明しています。そこに、自ら考え、他者との対話を通して考え討論するという、今回の改定の狙いの具現化を目指した結果があるように思えます。

これまでの道徳授業では、実践とは切り離した知識中心でもそれなりにOKという考えが主流だったことからすると大転換といえるでしょう。

ある研究会の冊子に、「教室経営においては、中間層の児童・生徒を味方につける、2:6:2の法則というものがある」とありました。これは集団のマジョリティを意識した指導が学級担任の経営指針として非常に有効だという主張です。つまり、道徳を個人内モラル育成の域で考えるのではなく、集団力学の観点に立ったモラル構築を考えないと間に合わないという提案に受け取れます。

よくいわれるように、今、この時代は新しいモラル構築への大転換の時代に差し掛かっているのだということを実感させられる現象があちこちで起こっているようです。このように見ていくと、これからの10年、20年、今の子どもが活躍する時代のモラルは大きく変わる可能性があるように思えます。

時代潮流を前にして「考える道徳」のあり方の模索を通してモラル構築への提案が出来ればと願った一冊です。

 

1 「道徳の時間の受け止め=年齢で大きく変わる理由」を、平成28年5月27日の文科道徳ワーキング・グループが公表した「道徳実施状況」に、小学1・2年生が「道徳授業がためになると感じた割合が89.4%に対して、中学3年は47.3%という数字が物語るものとは?」について示唆。

2 「道徳教科書+αの活用」を、各社の教科書の特徴と活用のポイントを具体的に紹介する。

3 「新要領・教科書登場の授業構想=疑問と不安に備える工夫点」では、ベターな授業づくりのための配慮ポイントを指摘。

4 「あの人が究極の道徳テーマに挑む!→授業の芯に据えるものとは」では、「権利・義務」「生命倫理」について使える究極のネタ教材をポイントとともに紹介。

5 「教室のモラルに問いかけるテーマと発問ヒント」では、「自分ならどうするか」「他者との合意形成」「具体的解決策」を問うテーマと発問ヒントを紹介。

6 「教科書の主要題材を生かす発問づくりのヒント」では、著名人、偉人、先人、いじめ、勇気ある人、情報モラル、伝統文化を題材に、具体例を入れた発問づくりのヒントを紹介。

7~10では、「自分自身について」「人との関わり」「集団や社会との関わり」「崇高なるものとの関わり」の指導内容のそれぞれについて、<教科書題材で考え合う発問例><リアル教室モラルを考え合う発問例>のアプローチの違いが分かる形で提案。

11 「教師の知らないところで起こるモラルハザードをキャッチするアンテナの立て方―いじめ・ネットモラルを中心に」では、起こっているいじめに対しての情報収集や、裏に回ってのアンモラル行動を未然に防ぐ方法など紹介。

12 「道徳の評価=教科書登場でどこが変わるか」では、評価のポイントを紹介。

 

ミニ特集では、「“小学英語”移行措置=達人に聞く決め手!」では、32年から実施される次期指導要領の最大の目玉、「小学英語」に焦点をあて、移行期間の30、31年度中の移行措置として、「15~35時間、3・4年から始める年間プランづくり」「50~70時間、5・6年から始める年間プランづくり」「アルファベット音と文字、文字指導 ここから始める」「モジュールの年間プラン 新教材の活用法」「今から始める評価の方法」を紹介。担任決定が修了式後になることが多いため、準備期間は1か月を切るような事態が想定されることから、本誌では、達人に準備ポイントをお聞きする特集を急遽、企画しました。

 


■目次

特集 「道徳教科書」活用―考える道徳授業テーマ100

1 「道徳の時間」の受け止め=年齢で大きく変わる理由を考える
押谷由夫/藤井千春/藤平 敦

2 道徳教科書+αの活用を提案する
①東京書籍「新しい道徳」 村松孝一
②学校図書「かがやけ みらい」 岡拓真
③光村図書「きみが いちばん ひかるとき」 渡辺大祐
④教育出版「はばたこう明日へ」 清田直紀
⑤光文書院「ゆたかな心」 吉原尚寛
⑥学研教育みらい「みんなの道徳」 田代勝巳
⑦廣済堂あかつき「道徳ノート」 山本東矢
⑧日本文教出版「生きる力」 堀田和秀

3 新要領・教科書登場の授業構想=疑問と不安に備える工夫点
①年間計画づくり=疑問と不安に備える工夫点 林健広
②議論する道徳への転換=疑問と不安に備える工夫点 吉田知寛
③答えが1つでない課題への取り組み=疑問と不安に備える工夫点 田丸義明
④特定の価値観に陥らない=疑問と不安に備える工夫点 谷和樹
⑤AL的道徳授業のスキル=疑問と不安に備える工夫点 上野一幸
⑥校内研修=疑問と不安に備える工夫点 雨宮久
⑦記述式評価のエビデンス=疑問と不安に備える工夫点 木村重夫

4 あの人が究極の道徳テーマに挑む!→授業の芯に据えるものとは
①権利・義務とは=究極のネタ教材とは 松崎力
②生命倫理とは=究極のネタ教材とは 河田孝文

5 教室のモラルに問いかけるテーマと発問ヒント
①「自分ならどうするか」を問うテーマと発問ヒント 長谷川博之
②「他者との合意形成」を問うテーマと発問ヒント 小野隆行
③「具体的解決策」を問うテーマと発問ヒン    千葉雄二

6 教科書の主要題材を生かす発問づくりのヒント
①「著名人」を題材にした発問づくりのヒント 岡拓真
②「偉人」を題材にした発問づくりのヒント 高遠英俊
③「先人の名言」を題材にした発問づくりのヒント 鶴本百合子
④「いじめ」を題材にした発問づくりのヒント 兵藤淳人
⑤「勇気ある人」を題材にした発問づくりのヒント 山本雅博
⑥「情報モラル」を題材にした発問づくりのヒント 許鐘萬
⑦「伝統文化」を題材にした発問づくりのヒント 松藤司

7 指導内容「自分自身について」考え合う発問=AよりBが何故よいか
①善悪の判断=教科書題材で考え合う発問例/   リアル教室モラルを考え合う発問例 赤木雅美
②自由と責任=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 竹岡正和
③正直・誠実=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 山田恵子
④節度・節制=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 溝端久輝子
⑤勇気・強い意志=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 本吉伸行

8 指導内容「人との関わり」考え合う発問=AよりBが何故よいか
①親切・思いやり=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 松島博昭
②感謝=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 神谷祐子
③礼儀=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 小林正樹
④友情・信頼=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 畦田真介
⑤相互理解・寛容=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 北倉邦信

9 指導内容「集団や社会との関わり」考え合う発問=AよりBが何故よいか
①規則の尊重=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 田村治男
②公正・公平=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 岩田史朗
③勤労・公共の精神=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 太田政男
④家族愛・家庭生活の充実=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 奥清二郎
⑤学校生活・集団生活の充実=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例間英法
⑥伝統文化の尊重・郷土愛=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例1小林義典
⑦国際理解・国際親善=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 1千明浩己

10 指導内容「崇高なるものとの関わり」考え合う発問=AよりBが何故よいか
①生命の尊さ=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 川原雅樹
②自然愛護=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 塩谷直大
③感動・畏敬の念=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 塩沢博之
④よりよく生きる喜び=教科書題材で考え合う発問例/リアル教室モラルを考え合う発問例 関澤陽子

11 教師の知らないところで起こるモラルハザード=キャッチするアンテナの立て方―いじめ・ネットモラルを中心に―
①キャッチするアンテナの立て方 間英法
②高度情報化社会の道徳教育とは 下田博次

12 道徳の評価=教科書登場でどこが変わるか 前田吉法

13 考え議論する過程の記録と考察=活用出来る実物紹介
①道徳ノート・学びの記録=フォーマット&活用例 河田孝文
②道徳ノート・学習の振り返り=フォーマット&活用例 石坂陽
③道徳ノート・ポートフォリオ=フォーマット&活用例 奥田嚴文
④道徳ワークシート・学びの記録=実物&活用例 吉谷亮
⑤道徳ワークシート・学習の振り返り=実物&活用例 加藤宣行

14 道徳教科書「写真・イラスト」扱いの原理原則 田原佑介

道徳教科書こぼれ話 正進社・田岡知佳

ミニ特集 ”小学英語”移行措置=達人に聞く決め手!
1小学英語の年間プラン=どんな選択肢があるのか
32年度より本格実施/次期指導要領の最大の目玉、「小学英語」 間宮多恵

2移行期の不安とお悩み相談QA情報
①15~35時間、3・4年から始める年間プランづくり 小林智子
②50~70時間、5・6年から始める年間プランづくり 井戸砂織
③アルファベット音と文字、文字指導 ここから始める 平山靖
④モジュールの年間プラン 新教材の活用法 島村雄次郎
⑤今から始める評価の方法 谷和樹

TOSS人気教師による強力連載
向山実践の原理原則(最終回) 二十五歳新人教師 通知表改定委員会の方針 向山洋一
崩壊校を立て直す(最終回) 理不尽で傲慢な「仕事」を変革する以外に道はない 長谷川博之
発達障害 対応の技法と理論(最終回) 褒めるシステムを創る 小野隆行
社会貢献(最終回)「学生支援」は、未来に投資し続ける社会貢献活動である 堂前直人
TOSS学生サークル⑥ TOSS学生サークル卒業性の語る現場で生きた学生時代の学び。それは、「小手先のテクニック」ではなく、修業の末に身に付けた「技能」であった 堂前直人

・最新TOSS情報/編集部から
TOSSランド・メディア ・動画 お薦めコンテンツ 西尾 豊
TOSS教材のユースウェア 甲本卓司
TOSS全国サークル案内 久野 歩
学芸みらい社 HP紹介・企画あたため中
編集室 校正朱筆がハタと止まった時

編集後記 長谷川博之

学芸みらい社営業だより

次号予告

Follow me!